WEB漫画、ユーコの登場人物、狩人衆(ネズミ、ジョウ、源次)について。

イラスト

2020/02/21

ユーコの1話からちょこちょこと登場する片目の狩人、ネズミ。あと3話にはトカゲみたいな狩人ジョウと、それに付き従う源次というコウモリも登場させてます。第4話にも引き続き彼等が登場します。

 

彼等について少しネタバレの説明をしようと思います。

ユーコの物語の舞台となるのはアニメワールドという、ヒトに交じって、ナメクジや動物が服を着て生活していたり、時代や文化が入り交じったデタラメの悪夢のような世界です。ですが、アニメワールドにも独特な秩序というものが存在しています。

アニメワールドは、「大統領」という謎の存在が支配者として君臨していますが、実際はそう単純ではなく、様々な勢力、思想、利害関係の下に人々が協力したり、敵対したりしています。

さて、3人の狩人衆が所属しているのは、シシガキと呼ばれる狩人集団です。これは後程物語の中に登場します。シシガキとは漢字で猪垣と書き、元々は野生動物から集落を守る(猪よけの垣というわけです)のを生業とする集団だったのかもしれません。ですが、現在シシガキは、畜生神(ちくしょうがみ)と呼ばれる異形の生物の発生に伴い、彼等を狩って、人々の生存を保つ役割を担っています。

シシガキは、これまた後程登場する、釜ノ口(かまのくち)という集落の長、釜ノ口の大夫(たゆう)によって管理されています。釜ノ口は、元々その名が示す通り鉱山を運営する集団で、現在は、大統領によって許可、あるいは黙認された銃器、武器を製造し、資源や土地の保有権を巡り勃発した紛争で対立している悪党集団にそれらを配っています。

また太夫は、紛争や貧困によって土地を追われた散所(さんしょ)の民を引き取って労働力とし、食料や生活のための様々な資源を生産し、夏の園など周辺地域の生活を支えています。散所の民を引き取ると言えば、聞こえが良いですが。要するに人買いなのです。釜ノ口の重要な商売の一つに、人身売買も含まれています。

ここまで言うと分かる人は分かると思いますが、釜ノ口や、その長である太夫は、「山椒大夫(さんしょうたゆう)」という昔話が元になっています。

さて、シシガキはそんな太夫に管理されています。シシガキは狩人集団ではありますが、事実上は太夫の保有する軍隊なのです。ですが、大統領は私設の軍隊を持つことは禁じているので、建前上は狩人なのです。

シシガキのもう一つの特徴として、彼等も散所の民と同じか、それ以下の境遇に置かれています。結論から言うと、シシガキの人々は被差別階層なのです。エタ、ヒニンというのを、学校の部落差別の授業で習ったのを覚えている方もいると思います。彼等はシシガキという俗称こそあれど、正式には存在すら認められていない人々なのです。なぜ彼等が差別的な扱いを受けるのか、それに正当な理由はありません。ですが、獣を狩ったり、生き物の生き死にを昔から生業とし、土着の信仰や掟、厳しい森での生活を生き抜くための、間引きや近親相姦などの閉鎖的な文化や習慣を保ってきた彼等を忌み嫌う人もおり、太夫の一族が釜ノ口を管理するにあたり、シシガキの人々を被差別民として扱うのは都合がよかったのかもしれません。

太夫は、武器の所持や、一定の生活を保障し、シシガキの人々を懐柔し、その上で、畜生神や獣の管理、また暗殺などの汚れ仕事も彼等に任せていました。シシガキの人々への差別は、法律や掟によってはっきり定められているわけではなく、特有の、暗黙の了解によって巧妙に不明瞭な形で存在しています。これは、反乱の抑止にもなっています。「誰もお前たちを虐げちゃいないよ」というわけです。

シシガキは、更に、家族のうち、狩人としての教育を受けない者(大抵は次男や、女の子など)を「ご奉仕」として、太夫の下に預けなければいけません。要するに人質です。勿論これも反乱の抑止のためです。

ですが、紛争の激化や、畜生神の大量発生により、シシガキの武装は増強せざるを得ず、近年、シシガキと釜ノ口の太夫一派との関係は不穏な状態になりつつあります。ユーコの3話で、そのニュアンスはちょこっとだけでてきているし、今後、シシガキと釜ノ口の対立は物語に大きく関係していきます。

そして、やっと片目の狩人ネズミです。彼はシシガキに所属していますが、家族はおらず天涯孤独です。また、彼は右目と右の耳をえぐり取られています。家族の不在と、刻まれた顔の傷によって、彼は、世の中の残酷さを悟り、諦観し、生き延びるためにシシガキの掟に従い、釜ノ口の太夫にもひれ伏しています。そういうわけなので、本当の彼の主人は、恐らく彼自身でしょう。

ネズミに付き従うトカゲの顔をした男、ジョウは“外人”です。あえて、差別的なニュアンスなのは、彼は要するにそういう扱いを受けているからです。出自に関してはまだ細かく決定してないのですが、ジョウは釜ノ口に流れ着いた時、たまたま狩人としての才能を認められ、シシガキで教育された、としています。孤独であったネズミは、天涯孤独のジョウと息が合うのか、二人は狩りでよく行動を共にするようになります。

源次はネズミとジョウの使う、“風見”です。斥候や見張り、伝令などもこなします。源次は小さいですが、とても様々な役割を担っています。源次はこき使われることにいつも愚痴をこぼしますが、ネズミとジョウとの気さくな関係が内心とても気に入っています。

土着の民の血を引くネズミは、森の様子を広い範囲にわたり肌で感じることができ、同じく似たような能力を持つ源次とネズミは、まるでテレパシーのように会話をすることも可能です。

以上、こんな感じかな。自分の頭の中の整理も兼ねて…。

ユーコの物語に、彼等シシガキの狩人たちがどう関わっていくのか、楽しみにしていてください。

  • LINE
  • twitter
  • facebook
  1. アニメワールド 世界の説明があり、登場人物の関係性がより良くわかりました。
    登場人物(キャラ)紹介の詳細な説明を見ると、キャラを身近に感じ、
    これからの物語の進展が、より楽しめそうです。
    アイボリー君と並んで、コウモリの源次君も可愛いですね。

  • HOME
  • イラスト
  • WEB漫画、ユーコの登場人物、狩人衆(ネズミ、ジョウ、源次)について。