バルタザールとマリー描き終えました。

日記

2021/11/03

10月末までに仕上げないといけなくて、かなり焦ってハイペースで作業して疲れたけど、無事に完成しました。急ぎ足だったけど、絵自体はとても丁寧に描けたと思っています。10月から、とても静かで居心地のよい施設外に作業環境を作って頂いて、そこで皆で好きな音楽を聴いたり、アロマ焚いたりしたりして、同じイラスト漫画系の方と楽しく歓談したり、好きな作品など教え合ったりしながら伸び伸び作業できたから、自分でもビックリするぐらい早いペースで漫画を描き上げることが出来て、とても有難かったです。少なくともあと二か月はここで作業できるので、自分の出来ることを考えながら頑張って過ごせて行けたらなと思います。利用者の方もスタッフの方も、本当に丁寧に暖かく接してくれて、毎日がとても楽しいです。お手本にしたいと思える方が周りに沢山いて、自分のことを見守ってくれているから、すごくすごく嬉しいです。

バルタザールとマリーについて。物語は、一応ハッピーエンドのつもりで描いたんだけど、思ってたのと違うというか、マリーっていうキャラクターが結構一人歩きしてしまって、主役の二人はこの後少なくとも14年間は一緒に過ごすんだけど、この関係性じゃ14年も持たないんじゃないかと思ってしまうような結末にしてしまいました。バルタザールもマリーに辟易しつつも言うとおりに従ってしまう狂言回しになってしまってるし、ただ、二人の関係性が、がんじがらめになってるからこそ、後に引けないというか、置かれてしまった立場や状況に流されて、他の生き方を選択できない状況に陥って、ずるずる14年間…という感じになってしまったのかなとか思ったり。

マリーが6回も暗殺未遂に合うのは、マリーが後々軍師のような立場になった時に、自分の思い通りにならない世の中に復讐したいと思うようになるための伏線のつもりです。他者からの真っ直ぐな憎悪を何度も向けられて、マリーは自分の中の、世の中への失望を確固たるものにしてしまいます。ただ、マリーは、闇雲に復讐することはしなくて、彼女はとても頭がいいので、軍の司令のような立場になって、自分を翻弄し続けたエコーズとドリフターを殺し合わせて、その高みの見物をして、愛するバルタザールとの関係性を守って幸福になることで復讐を果たそうとします。マリーが指揮する戦いは、「スイート・チャリティーの戦い」っていう、オスマン帝国がコンスタンティノープルを征服した時の戦いをモチーフにした戦争で描こうと思ってて、今色々構想はしてて、それをユーコの第3部でやろうと思ってるので、いつか漫画にできたらなと思っています。

マリーとバルタザールが今後どうなっていくかは、自分でもまだ迷っていて、多分今後の展開次第で整合性を合わせていく形にはなると思うけど、今のところは、マリーは、過酷なようだけど、バルタザールを失って初めて、彼女の本当の人生が始まるのかなと思っています。

彼女自身それにはとっくに気づいているから、自分のことを虚仮と言ってるのかなって。マリーは、とても頭がよくて、でも物凄く自分本位で、他者に興味を持つことが出来ません。彼女がよく本を読むのは、その埋め合わせがしたいからなのかもしれません。本当は、バルタザールにすら、マリーは興味を持てないのかも。でもだからこそ彼女は、色んなシガラミから精神的に無縁でいられるし、エコーズやドリフターというつまらないレッテルに拘らないし、他の誰よりも、偏りのない冷静な判断で戦況や事情を見極めたり、冷酷な判断を下したりすることが出来ます。アニメワールドが崩壊の危機に陥った時、彼女のその力を世界が必要とする時は来ます。そういう舞台は用意してあげたいです。マリーは、とても人間味があって、ある意味で真っ直ぐで、混沌の象徴であるユーコとは全然違うキャラクターで、とても大好きな人物です。彼女がどんな結末を迎えるか自分もよく解らないけど、丁寧に描いていけたらなと思っています。

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